妊活に役立つおすすめサプリって?必要な栄養素とサプリの取り入れ方

妊娠しやすい体づくりのため、サプリメントを取り入れているという女性は多いでしょう。コンビニやドラッグストアでも気軽に購入できるサプリにはさまざまな種類があり、忙しくて食生活が乱れがちなときなど、つい頼りたくなってしまいます。しかし、何でもかんでもサプリ頼みというのは、少し心配ですよね。

今回は、妊活に役立つ栄養素を踏まえて、サプリの必要性と取り入れ方、摂取の注意点などについてオリビアさんに解説してもらいました。



【PROFILE】

オリビア.jpg



オリビアさん(43歳)

自身も妊活を経験して授かった1児を育てながら、今も現役で働く医療系ライター。さまざまな学会にも足を運び、ドクターと仲良くなるのが得意。産後に始めたヨガにハマり、最近のリフレッシュ方法はもっぱらヨガスタジオに通うこと。

妊活時のサプリの取り入れ方って?

取材を兼ねて出席した学会の後、仕事仲間と近くのカフェに入ったオリビアさん。コーヒーを頼んでふと隣を見ると、仲間の一人がサプリメントケースをじっと見つめています。

マユミさん 「うーん...」

オリビアさん 「何を悩んでいるの?」

マユミさん 「実は私、妊活中なの。日々サプリで栄養を補っているんだけど、これでいいのかなって悩んじゃって」

オリビアさん 「気持ちはわかるけど、ひたすらサプリ頼りなのはちょっと不安ね」

マユミさん 「そもそも、どんな栄養素をどう補えば妊娠の助けになるのか、よくわかっていないのよ」

オリビアさん 「ポイントは選び方と使い方よ。例えばね...」

妊活におけるサプリメントの意味と必要性

オリビア.jpg

妊娠に効果的な栄養素はたくさんありますが、そのすべてを食品から摂取するのは現実的ではありません。食事でとりきれない栄養素を補うものとして有効なのがサプリです。妊活にも妊娠後にも重要な働きをする栄養素でありながら、1日に必要な量を食品から摂取するのが難しい葉酸などは、サプリを上手に使って補うといいでしょう。

しかし、サプリメントで特定の栄養素を多くとれば妊娠できるのかというと、決してそうではありません。妊活の基本は、健康的でバランスのとれた食生活を軸に規則正しい生活を送ること。サプリメントは健康の維持・増進を助ける健康食品であり、それだけで栄養バランスを改善したり、健康的な体を作ったりできるものではないことは覚えておきましょう。

画像_1.jpg

妊活に必要な栄養素とは?

オリビア.jpg

妊活中から妊娠中にかけて、母体や胎児に良い影響を与える栄養素をいくつかご紹介します。食生活を見直し、不足しているものや苦手な食品群などがないか確認してみましょう。





葉酸

ビタミンB群の1つである葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなどに多く含まれる栄養素です。妊婦の赤血球レベルを適正に維持したり、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減させたりする効果があることから、厚生労働省も妊娠を考える女性に対して1日に400μg(0.4mg)の葉酸の摂取をすすめています。

水に溶けやすく熱に弱いという特徴があり、調理したものから必要量を摂取することは難しいため、サプリの活用がおすすめです。



ビタミンE

アーモンドやピーナッツ、アボカドなどに含まれるビタミンEには、以下に挙げるような効果があり、妊娠に好影響を与える栄養素として知られています。

・ホルモンバランスを整える
・子宮内膜を厚くし着床しやすくする
・血流を活性化する
・抗酸化作用がある

ただし、「たくさんとればいい」というものではありません。厚生労働省はビタミンEの1日の目安量を妊婦の場合は6.5mgと定めており、過剰摂取は血が固まりにくくなるなどの副作用があるため注意が必要です。



ビタミンD

ビタミンDは、魚介やキノコ、卵などの食品に含まれるほか、日光を浴びることによって体内でも生成できる栄養素です。血液中のカルシウム濃度を上げて骨を丈夫にする役割に加え、卵巣予備能(AMH)の値や着床率を高める効果があることがわかっています。

1日に摂取する目安量は7.0μg(0.007mg)。日光浴で生成できる量ですが、日焼けが気になる場合は、サプリで手軽に摂取するといいでしょう。ただし、脂溶性で体外に排出されにくいため、過剰摂取は禁物です。

妊活におすすめの「DHEA」を摂取する際の注意点

オリビア.jpg

妊活におすすめしたいサプリのひとつに、「DHEA」があります。DHEAは女性ホルモンの一種であるエストロゲンを作る材料になるホルモンで、老化を抑え、若さを保つとして更年期障害の治療薬に使われています。

近年は卵巣機能の活性化にも役立つということで、不妊治療の分野でも注目されるようになりました。卵巣予備能がわかるAMH検査の数値が悪い方は、検討してみてもいいでしょう。

<こちらもCHECK>
AMH検査――妊娠を望む人の人生設計に役立つ卵巣予備能検査

なお、サプリを取り入れる際は、持病の薬やよく飲む頓服薬などとの飲み合わせについて医師に相談することをおすすめします。思わぬ副作用を防ぐため、摂取量の目安を守り、異常を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

基本は食事!不足分をサプリで補おう

オリビア.jpg

妊活を始めたら、体づくりを助ける栄養素を積極的にとりたいもの。とはいえ、すべての栄養素を毎日の食事で補うことは難しく、無理をすれば「メニューを考えるのがストレス」という状態になりかねません。

おすすめは、「必要な栄養はまず食事から」を基本に、不足しがちな栄養素だけをサプリでプラスするという考え方です。「食事だけ」と気負いすぎず、上手にサプリの力を借りて、妊娠に向けた体づくりを楽しみましょう。



<記事監修>

P1010052.JPG

管理栄養士 山田

(株)アドバンスト・メディカル・ケア所属。家族が高血圧気味だったため、食事改善をおこなったところ、数値が良くなったことをきっかけに管理栄養士を目指す。短大卒業後、医療施設で病院食の栄養管理や、保育園で子供たちへ提供する給食作りに携わる。2017年より東京ミッドタウンクリニックに併設するサプリメントショップ「ヘルスケアショップTMMC Plus」に勤務。健康・美容・ダイエットなど、幅広い相談を管理栄養士の立場からサポートしている。



<ヘルスケアショップTMMC Plus>

サプリ画像.jpg お客さまが、"より健康でより美しい生活"を過ごされるためのさまざまなご要望にお応えする「メディカルヘルスケアショップ」。Facebookでさまざまな栄養情報を発信中。

〒107-6206 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー6F 東京ミッドタウンクリニック内
営業日:平日(月~金)  休業日:土・日・祝祭日

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
ヘルスケア
この記事をシェアする

この記事は、働く女性の医療メディア
ILACY(アイラシイ)の提供です。

“おすすめ記事recommended

CATEGORYカテゴリー