更年期のむくみを改善するには?

生理前や生理中など、女性は比較的むくみやすい傾向はありますが、更年期を迎えると以前にも増してむくみに悩まされる人が多いといいます。ホットフラッシュや頭痛などと並び、更年期特有の症状のひとつに数えられるむくみですが、それはどうして起こるのでしょうか。
意外と知らないむくみについて、改善方法を含めてダイアナさんが説明してくれました!

【PROFILE】

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ダイアナさん(51歳)

更年期をテーマにした記事を多く手掛け、さまざまな女性の悩みにも耳を傾けてきた医療ジャーナリスト。趣味はジャズ鑑賞、乗馬。安らぎのひと時は、なじみのカフェでお茶をすること。

履いていた靴に足が入らない!このむくみは更年期のせい...?

ある日の休日、友人たちを招いてお茶会を開いていたダイアナさん。夕方、会もお開きになり、みんなの帰りを玄関で見送っていると、靴を履こうとしていたメイさんが、なんだかつらそうにしています。

ダイアナさん 「メイさん、大丈夫?」

メイさん 「足のむくみがひどくて、履いてきた靴が入らなくなっちゃって...」

ダイアナさん 「あらー。むくんでしまうのは仕方ないけど、靴が入らないほどのむくみっていうのも気になるわね」

メイさん 「今までつけていた指輪が入らなくなったり、朝起きると顔がパンパンになったり...。前はそこまでひどくなかったのに、40代後半に入ってから急にむくみやすくなってしまって。結構、悩んでいるんですよね...」

ダイアナさん 「このむくみは更年期が原因かもしれないわね。むくみの原因とセルフケアについて、ちょっとだけお話しするわね!」

更年期にむくみやすい理由とは?

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更年期を迎えると、女性の体にはさまざまな不調が現れるわ。代表的なものにはホットフラッシュや頭痛、イライラなどがあるけど、むくみもそのひとつよ。

むくみとは、本来、体外に排出されるべき余分な水分や老廃物が、何らかの理由によって皮膚の下に溜まっている状態。なぜ、こうしたことが起こるのかというと、更年期の女性の場合、加齢によって女性ホルモン(エストロゲン)が減少するためよ。それによって、血管の収縮・拡張をコントロールしている自律神経が乱れ、その結果、血流が悪くなり、むくみを引き起こしてしまうの。

さらに、この年代の女性は筋力も低下してくるので、余分な水分や老廃物を運ぶリンパの流れが悪くなることも原因といえるわ。

更年期に起因するもの以外のむくみに注意!

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女性の多くは、更年期を迎える以前にも、むくみを感じたことがあるんじゃないかしら。実際、むくみには更年期の症状以外にいくつか原因があるわ。

立ち仕事でもデスクワークでも、一日中同じ姿勢を続けること、アルコールの飲みすぎや睡眠不足といったことは、その代表例。むくむのはつらいけど、これらは命に関わるものではないので心配は無用よ。

一方で、病気によってむくみが発生しているケースもあるので要注意。特に気を付けたい疾患を紹介するわね。


甲状腺機能低下症

甲状腺の機能が低下すると、甲状腺ホルモンの分泌が足りなくなることで、足や手、顔にまでむくみが発生することがあるわ。むくみを感じたときに向こうずねの横を5秒間強く押してみて、押した場所のへこみが戻らなかったら注意が必要。甲状腺機能低下症が進行すると、心臓がむくんで命の危険につながることもあるのよ。

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下肢静脈瘤

手足の静脈には、血流の逆流を防ぐための弁が付いているの。それによって血液が心臓に戻りやすくなっているのだけど、この弁の働きが悪くなると逆流が起きたり、静脈が詰まってしまうことがあるわ。

こうした症状は女性に多く見られ、症状がひどくなると皮膚に近い部分の静脈が隆起してくる――これが下肢静脈瘤よ。初期症状のひとつにむくみがあり、慢性的にむくんでいる場合は注意が必要ね。


肝・腎機能障害

最近の研究では、むくみには血中に含まれるたんぱく質の一種「アルブミン」という物質が関係していることがわかってきているの。アルブミンはアミノ酸などの栄養素を運んだり、血液の浸透圧(血液に取り込む水分の濃度を一定に保とうとする力)を調節したりする働きも。

そのアルブミンの量が低下すると、細胞と細胞の間にある水分を血液に取り込みづらくなり、血管の外に水分や塩分が増えて、それがむくみにつながることも。

アルブミンは肝臓で合成されて腎臓でろ過されることから、肝臓や腎臓に問題がある場合、そのサインのひとつに全身のむくみがあるのよ。


心不全

体全体に血液を送り出す働きを持つ心臓。心不全になるとその機能が低下して、血液が手や足などで滞り、むくみを引き起こす要因になるの。また、急激な体重増加や夜間の尿量が増えたりするほか、悪化すると全身にむくみが現れるわ。

むくみの予防、改善に効果的な方法とは?

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更年期を迎えたことが引き金となって起こるむくみは、命に危険が及ぶものではないとはいえ、むくみを感じながら生活をするのはつらいものよね。そこで、むくみを予防、改善する方法をいくつか紹介するわ。

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適度な運動と入浴を心掛ける

むくみに悩む人は、血行が悪いことが多いの。そのため、適度な運動や入浴で血行を良くしてあげることが大切よ。立ち仕事やデスクワークなど、長時間同じ姿勢で過ごすことが多い人は、時々姿勢を変えたり、合間にストレッチを取り入れたりすると、むくみの解消や予防につながるわ。


こまめに水分をとる

むくみが気になるからといって、水分を極端に控える人がいるけど、実は逆効果。体内の水分が不足すると血行が悪くなり、むくみを引き起こすことになるのよ。とはいえ、多すぎるのもまたむくみの原因になるので、水分をとるときは大量の水を一気に飲むのではなく、こまめに飲むようにしましょうね。


塩分をとりすぎないようにする

塩分のとりすぎは、むくみに直結するわ。日頃の食生活を見直してみて、心当たりがある人は早急に改善しましょう。手軽にできることとしては、調味料を減塩タイプの物に替えるのもおすすめよ。

このほか、栄養バランスのいい食事を心掛けることも大切。特に、不足するとむくみが出やすくなるたんぱく質やビタミン、ミネラルは意識してとるようにしましょうね。


ツボ押しや着圧ソックスを利用する

下半身のむくみに効果的なのが、「足三里」と呼ばれるツボ。膝の皿の下にあるくぼみから指4本分下がった足のすねの外側にあるツボを、少し力を入れて2〜3分押してみましょう。また、立ち仕事が多い方などは、着圧ストッキングなどを利用するのもおすすめよ。

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このほか、もっと手軽に対策したいという人は、むくみ解消に効くサプリや漢方を活用するのも手。冷えによるむくみ、代謝不良によるむくみなど、タイプ別にさまざまな種類があるので、自分に合った物を選ぶようにしましょうね。

普通じゃないむくみには気を付けて!

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更年期症状のひとつとしてのむくみは、ここで紹介した改善方法を試しつつ、上手に付き合うようにしましょう。過剰に心配する必要はないわ。

ただし、むくみが何日も続く、むくみと同時に疲労感がある、片足だけがむくむ、といった症状がある場合は、更年期とは別の原因が考えられることも。自己判断せず、医師の診察を受けるようにしましょうね。


※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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