内側からのケアも大切!シミ対策に効果的な食べ物とは?

東洋医学では、季節や年齢によって現れる肌トラブルのおもな原因は、体の内側にあると考えられています。シミにアプローチするスキンケア用品を使っても効果が薄いのは、もしかしたら内臓が疲れているからかもしれません。
体の内側から肌に働きかけ、シミ予防に効果を発揮する食べ物について、医療・美容の知見が豊富な編集者/ライターのライラさんに教わりました。

【PROFILE】

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ライラさん(40歳)

医療・美容記事を多く手掛ける編集者/ライター。気になった健康法は試さないと気がすまない性格。「ストレスを明日に持ち越さない」をモットーに、日々体を動かすことを欠かさない。最近、ボルダリングに目覚めた。

シミ対策には、食事も大切!

良く晴れた春の朝、ライラさんがゴミを捨てようと外に出ると、お隣のノゾミさんが帽子を深くかぶって出てきました。

ライラさん 「おはよう、ノゾミさん。いい天気で気持ちいいわね!」

ノゾミさん 「そうね。でも、暖かくなると悩み事も多くなるわ」

ライラさん 「あら、どんな?」

ノゾミさん 「春になると、紫外線が強くなってくるじゃない。シミが心配で、気軽に外に出られないのよ」

ライラさん 「確かにそうね。もちろん、日焼け止めや帽子も大切だけど、毎日の食事でもシミをケアできるわよ。シミ対策に効果的な栄養素や食べ物について説明するわね!」

増やしたくないシミ、食の見直しで対策を!

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肌や毛髪を作る色素であるメラニンには、紫外線を吸収して細胞を守る働きがあるの。でも、皮膚内に必要以上にメラニンが増加すると、シミができてしまうのよ。シミ対策は、「防ぐ」「排出する」「消す」という3つの側面から、メラニンにアプローチすることが大切ね。



<シミができるメカニズム>

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紫外線によって表皮の基底細胞にあるメラノサイトが刺激されると、メラニンの生成が加速。メラニンの生成にターンオーバー(肌の生まれ変わりのサイクル)が間に合わないと、シミができてしまう。

・防ぐ
紫外線を受けた角化細胞が表皮と真皮の境界、基底細胞にある「メラノサイト」に対してメラニン生成を命令する前に、その命令自体を抑え込む。

・排出する
肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーの周期を正常化し、メラニンが沈着した角質がスピーディーにはがれ落ちるようにする。

・消す
黒色のメラニンを還元して無色化する。

この3つのアプローチに欠かせないのが、ビタミンCをはじめとするさまざまな栄養素なの。それぞれの栄養素をどのように摂取すると効果的か、説明するわね。


できてしまったシミには「ビタミンC」が有効

ビタミンCは、メラニンの生成を抑えるだけでなく、シミの原因ともいえる「黒色メラニン」を還元して、無色化する働きがあるといわれているわ。さらに、ターンオーバーを正常化させ、メラニンが沈着した角質の排出も促してくれるのよ。

ビタミンCが多く含まれている食品は、柑橘類、いちご、キャベツ、パプリカなど。ビタミンCは水溶性だから、煮たり、茹でたりすると成分が水に流れ出して、含有量が減ってしまうの。ビタミンCを効率的にとるには、サラダやスムージーなど、生食がベストね。

体内に入ったビタミンCのうち、余剰と判断された分は尿から排出されてしまうわ。一気にたくさん食べるより、毎日コンスタントに食べ続けるほうが効果的よ。


肌のターンオーバーを促す「ビタミンA」

ビタミンAをとることで、肌を活性化させて新陳代謝を促し、メラニンを排出する効果が期待できるわ。ビタミンAが多く含まれているのは、緑黄色野菜、鶏レバー、卵黄、プロセスチーズなど。

緑黄色野菜には、カロテノイド(動植物に存在する赤や黄色の色素)の一種であるβカロテンが含まれているの。βカロテンは強い抗酸化作用のある栄養素で、体内で必要な量をビタミンAに変換できるのよ。脂といっしょにとることで吸収力が高まるから、炒め物にしたり、サラダに脂分を含むドレッシングやマヨネーズをかけたりすると、より効率的にビタミンAを摂取できるわ。

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メラニンの生成を抑える「リコピン」

リコピンは、色素成分であるカロテノイドの一種。強い抗酸化作用があり、メラノサイトを刺激してメラニンの生成を促す「活性酸素」を除去してくれるから、シミやしわを予防する効果が期待できるのよ。

リコピンが多く含まれる食材といえば、トマトが代表的。リコピンは、加熱したり油といっしょにとることで吸収率が高まるから、トマトソースにしてパスタにかけたり、カレーに入れたりするのがおすすめよ。生食なら、ドレッシングの代わりにオリーブオイルをかけるのもいいわね。


活性酵素と戦う「ポリフェノール」

強い抗酸化作用があり、細胞がさびるのを防いでくれるポリフェノール。赤ワインやブルーベリーに含まれるアントシアニン、柑橘類や蕎麦に含まれるルチンなどが代表的ね。ポリフェノールが含まれているコーヒーを日常的に飲んでいる人は、飲まない人よりシミが少ないといわれているのよ。

ポリフェノールの量が最も多いのは、赤ワイン。赤ワインのポリフェノールは熱に強いから、お酒が飲めない人は煮詰めてアルコールを飛ばし、料理の隠し味に使うといいわ。

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シミを防ぐ力を高めて肌質を整える「ヘム鉄」

鉄分は、肌質を整えるのに不可欠な成分。月経がある女性はどうしても鉄分不足に陥りやすいから、食事で積極的にとることが大切よ。

鉄分には、肉や魚など動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、ほうれん草などの野菜や卵、乳製品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があるの。ヘム鉄は体内への吸収率が高く、非ヘム鉄は吸収率が低いのよ。非ヘム鉄は、ビタミンCを含む食品といっしょにとることで、体内への吸収率がアップするわ。

糖分のとりすぎは肌を劣化させる原因に

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シミのないきれいな肌を保つには、スキンケアだけでなく、バランスの良い食事を心掛けることが大切。

糖分をとりすぎるとたんぱく質の糖化が進み、たんぱく質の不足によってターンオーバーが遅くなるから、菓子類や甘い清涼飲料水などは適度な量をとるようにしましょうね。


<記事監修>

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管理栄養士 山田

(株)アドバンスト・メディカル・ケア所属。家族が高血圧気味だったため、食事改善をおこなったところ、数値が良くなったことをきっかけに管理栄養士を目指す。短大卒業後、医療施設で病院食の栄養管理や、保育園で子供たちへ提供する給食作りに携わる。2017年より東京ミッドタウンクリニックに併設するサプリメントショップ「ヘルスケアショップTMMC Plus」に勤務。健康・美容・ダイエットなど、幅広い相談を管理栄養士の立場からサポートしている。



<ヘルスケアショップTMMC Plus>

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