更年期でもやせられる!ダイエットを成功させるポイント【運動編】

コラム・心地よいわたし

太りやすくやせにくいといわれる更年期女性。その原因は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少による代謝や筋力の低下と考えられていますが、正しい知識と方法でダイエットを行えば、やせることは不可能ではありません。

前回は、メノポーズカウンセラーの三浦知代が、「食事」の面から更年期世代のダイエットにおいて意識したいことをご紹介しました。続く後編は、食事とセットで欠かせない「運動」について。更年期トータルケアインストラクターの永田京子さんに、更年期女性のダイエットに必要な運動に加え、筋トレを含めた1分間ダイエットエクササイズをご紹介いただきます。

<前編はこちら>
更年期でもやせられる!ダイエットを成功させるポイント【食事編】

筋力の低下が、更年期女性が太りやすい原因のひとつ

――更年期のダイエットに運動が必要な理由はどうしてでしょうか?

ダイエット=食事制限というイメージを持っている人も多いと思います。ですが、エストロゲンが低下していく更年期以降は、過度な食事制限でダイエットをすると、体調を崩してしまうことがあるんですよね。それを防ぐためにも、摂取カロリーを無理なく減らすことに加えて、エネルギー消費量を増やしてやせるのがおすすめです。

さらに、更年期の女性が太りやすくやせにくい原因には、筋肉量の低下も関係しています。エストロゲンの減少によって筋肉量が減ると、代謝も落ちてしまいます。更年期になって、食べる量は以前と変わっていないのに太りやすくなったと話す人が多いのは、そのため。基礎代謝を上げる意味でも、運動は欠かせません

――更年期女性の中には、健診で内臓脂肪の数値を指摘される人が多くなります。運動によって内臓脂肪は落とせるのでしょうか?

内臓脂肪を減らすには、食事の内容をあらためることも有効ですが、最も効果的なのは運動だといわれています。内臓脂肪自体は比較的落ちやすいものなので、やればやった分だけ数値にも変化が見られると思います。

――更年期になってむくみが気になる方もいますよね。

そうですね。エストロゲンは血管の収縮にも関わっているので、更年期はもちろん、ホルモンバランスが崩れがちになる月経前もむくみに悩む方は多いです。そうした場合も、運動で体を動かすことによって血流が良くなって、むくみの改善につながると思いますよ。

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更年期のダイエットには有酸素運動と無酸素運動が有効

――更年期の女性が運動によるダイエットを行うとき、どういったことを心掛ければいいでしょうか?

運動には、有酸素運動と無酸素運動の2種類がありますが、更年期以降は両方行うのがおすすめです。

ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなど、ある程度の時間を継続して行う有酸素運動には、脂肪を燃やして減少させる効果があります。

一方、筋トレに代表されるような無酸素運動は、実は脂肪を燃焼させる効果はあまりないんです。その代わり、筋肉がつくことで代謝を上げることができます。基礎代謝が上がると、運動をしていないときでも脂肪を燃焼させられるメリットもあるんです。

――有酸素運動と無酸素運動は得られる効果が異なるため、両方行う必要があるんですね。

ただ、そのときに気を付けてほしいのが、運動をする順番です。

ダイエット効果を目指すなら、筋肉トレーニング(無酸素運動)→有酸素運動の順がおすすめ。なぜかというと、筋肉トレーニングを行うと、体内で「成長ホルモン」が分泌されるからです。

成長ホルモンには脂肪を分解する作用があるので、後に行う有酸素運動での脂肪燃焼を、より高めてくれるんですよ。そして、この一連の運動を、できれば午前中にやってみてください

――運動する時間も重要なんですね。

はい。午前中のうちに運動すると、交感神経がスムーズに働くようになります。それによって基礎代謝も上がるので、一日を通して脂肪を燃焼しやすい状態を作ることができるんですよ。

「1日1分の筋トレ」+「ウォーキング」でやせやすい体に!

ここからは、永田さん考案のダイエットメニューをご紹介します。合わせて1分でできる、次の2つのトレーニングを行ってから、ウォーキングにチャレンジしてみましょう。


30秒筋肉トレーニング その1

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1. 両手を頭の後ろに置き、脚を肩幅に広げて立つ。

2. 右脚のひざを真横に引き上げる。このときに上半身も横に曲げ、右ひじをひざに近付ける。

3. 反対側も同じように、それぞれ2〜3回行う。これを10セット。

足を引き上げる際には、おもに太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)とお尻の筋肉である大臀筋(だいでんきん)を、上半身をひざに近付ける際は体幹部の筋肉を鍛えることができます。

この運動のポイントは、脚を真横に引き上げること。上がるところまで引き上げるので構いませんので、ひざを横ではなく前側に上げたり、上半身でひざを迎えにいったりしないようにしましょう。つらい場合は、下半身だけ、上半身だけと、分けて行ってもOK。慣れてきたら同時にやってみましょう。


30秒筋肉トレーニング その2

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1. 立った状態からゆっくり腰を沈め、両手を上に伸ばしながら右脚を後ろに引く。ゆっくりと元の位置に戻る。

2. 反対側も同じように行う。これを5セット。

このトレーニングでは、おもに前に出した脚の大腿四頭筋、太もも裏の筋肉(ハムストリングス)、大臀筋が鍛えられます。

両手を上げるとふらついてしまう方は、両手を腰にあてて行ってもOK。その際、上半身が前に倒れるとひざを痛めやすくなるので、なるべく背筋は垂直に保つよう意識してください。


筋トレ後のウォーキングのポイントは?

やせやすくなるウォーキングのコツは、大きな歩幅で歩くこと。胸の下から脚が生えているようなイメージで大股で歩くと、自然とウエスト部分がひねられる形になります。それによって、体幹部が鍛えられるほか、代謝もアップします。

一般的にウォーキングは、20分以上で脂肪燃焼が始まるといわれていますが、時間がないときはそれ以下でも問題ありません。もしくは、ウォーキングの代わりに、家事をするときはテキパキ動く、普段の移動で歩く歩幅を大きくするといったようなことでも、十分有酸素運動になりますよ。

運動には食欲を抑制する効果もアリ

――1日1分の筋トレとウォーキング。これなら続けられそうですね!

やせようと思ってハードなメニューを組んだとしても、続けられなければ意味がありません。ダイエットで何より重要なのは、継続です。

それに、運動には脂肪を燃焼したり、筋肉をつけたりする効果のほかに、食欲を抑制する働きもあるといわれているんですよ。

――運動するとおなかがすくので、むしろ食べすぎてしまうイメージがありました...。

そんなことないんですよ。運動をすることで食欲を増進させるホルモン「グレリン」が減り、食欲を抑えるホルモンである「ペプチドYY」が増えるといわれています。体を動かすことで過剰な食欲を抑えて、食べ過ぎを防いでくれるんですね。

つまり、食欲を正常に保つためにも、運動はとても大切。少しずつでもいいので、ぜひ毎日続けてみてくださいね。


お話を伺ったのは...

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永田京子(ながた・きょうこ)さん

兵庫県出身、愛知県小牧市在住。2児の母。東映アカデミーに所属し、役者として舞台やドラマなどで活躍した後、ピラティスや整体、経絡、アロマ、リフレクソロジーなどを学び、ピラティス指導者、産後ケアのインストラクターとしての活動を開始。受講者の声と、更年期障害が悪化して苦しむ母を見ていた経験から、女性ホルモン・更年期の正しい情報と対策を伝えるNPO法人「ちぇぶら」を創設した。「ちぇぶら」は更年期を英語でいう「the change of life」の意。著書に「女40代の体にミラクルが起こる! ちぇぶら体操」(三笠書房)があるほか、先日「はじめまして更年期」(青春出版社)が発売したばかり。

NPO法人ちぇぶらホームページ
YouTube「ちぇぶらチャンネル」

本「はじめまして更年期♡」-min.jpg

はじめまして更年期」(青春出版社)
著:永田京子 定価:1,540円




※掲載している情報は、記事公開時点のものです。

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