コレステロールが気になる人にも◎!ビタミン豊富なブロッコリーの魅力

11月から3月にかけて旬を迎えるブロッコリー。鮮やかな緑色で食卓を彩るのに重宝する野菜ですが、特に更年期以降の女性にとってうれしい栄養が、ふんだんに含まれているそうです。

そこで今回は、株式会社アドバンスト・メディカル・ケアの管理栄養士・山田には、ブロッコリーに含まれる栄養とそれらを効果的に摂取できる調理法を、フードコーディネーターの清水加奈子さんには、ブロッコリーの栄養を余すところなくとれる料理を伺いました。

ブロッコリーは、女性が喜ぶ栄養の宝庫!

緑黄色野菜のひとつであるブロッコリーは、いろいろな栄養素がまんべんなく含まれているのが魅力。その中でも豊富といわれているのが、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEという、抗酸化作用に優れた栄養素です。

「一口に抗酸化作用といっても、ビタミンAとCとEとでは、効果が異なります。ビタミンAは目にいいほか、皮膚や粘膜を守る働きがある一方で、ビタミンCは風邪予防やお肌のシミ予防、さらにはストレス対策にも効果的。コラーゲンの生成にも、ビタミンCが必要となります。

そして、ビタミンEには血流を良くする働きが期待できるので、肩こりや冷えに悩んでいる方にはおすすめの栄養素です。女性の場合、閉経を迎えるとどうしてもコレステロールが上がりやすいとされていますが、ビタミンEはコレステロールの酸化を防ぐため、積極的にとっていただきたいですね」

ビタミンAとEは、一般的にナッツやアボカドに多く含まれているといわれていますが、野菜で豊富に含まれているのはブロッコリーなのだそう。このほか、骨の形成を助けるビタミンKや、女性ホルモンの分泌を促す亜鉛、血糖値を下げる効果のあるクロムといった成分も多く含まれています。

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話題のSMCSや葉酸など、近年注目が集まる栄養も豊富

さらに注目したいのが、「SMCS(S-メチルシステインスルホキシド)」という天然アミノ酸が、アブラナ科の植物であるブロッコリーには豊富に含まれていること。

SMCSは、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロール値を下げる効果のある成分として、特定保健用食品(トクホ)の表示が可能な栄養素のひとつ。それが、ブロッコリーにはたっぷり含まれています。

体内のコレステロールは、肝臓で酵素の働きによって分解され、体外へと排出されますが、年齢とともにその働きは弱まっていきます。安定した食生活を続けていたとしても、50歳くらいを境にコレステロール値が上がった...なんていう話をよく耳にしますよね。

そんな方にぜひ、SMCSは積極的にとっていただきたいんです。SMCSは、肝臓内にある酵素の働きを活性化し、排出されるコレステロールの量を増やす働きがあります」

コレステロール値が上昇すると、心筋梗塞や脳卒中につながる可能性のある動脈硬化のリスクも高まります。ブロッコリーには、SMCSに加えて血流を良くするビタミンEも含まれているので、コレステロールを気にしている方は意識してとりたい野菜といえそうですね。

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また、近年、認知症予防にもつながるといわれている「葉酸」が、多く含まれていることも特徴です。

「葉酸は、妊娠を望む方や妊娠初期の方がとるといい栄養素というイメージがあるかもしれませんが、血液を作るのに必要なビタミン。生理で毎月多くの血液を体外に排出している女性にとって、重要なものなんですよ。

体内で葉酸が不足すると、血中に悪玉アミノ酸であるホモシステインという物質が増えるのですが、これがアルツハイマー病の原因とされています。そのため、最近では葉酸をとってホモシステインを減らすことで、認知症の予防も期待できるといわれています」

ブロッコリーの栄養がしっかりとれる調理法とは?

続いて、栄養をしっかり摂取できて、おいしくいただけるブロッコリーの選び方も教えていただきました。

なるべく色が濃く、花が咲いていない物を選んでください。また、意外と盲点なのが茎の部分。穴が開いていたり、割れたりしていない物が新鮮な証拠です。

ブロッコリーは、房の部分しか食べないという方もいらっしゃるかもしれませんが、茎もぜひ食べてください。房の部分と変わらないくらい、栄養豊富なんですよ」

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また、調理するときにもポイントがあるそうです。

「ブロッコリーに含まれるビタミンCや葉酸は、長時間水に浸けると流れ出てしまいます。洗うときは軽く汚れを落とす程度、調理するときは大きめにカットすることで、栄養が逃げるのを防ぐことができます。

同様に、調理法は茹でるよりも蒸したほうが、栄養が逃げないのでおすすめ。火を通した物は冷凍保存もできますが、解凍するときに火を通してしまうと、その分また栄養が失われてしまうので、自然解凍してから召し上がっていただくといいですね」

火を使わずに簡単&栄養満点!「ブロッコリーと豚肉の生姜レンジ蒸し」

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フードコーディネーターの清水加奈子さんが提案するブロッコリーを使ったレシピは、一房まるごといただける、火を使わないでOKの蒸し料理です!

<材料>(2人分)

豚バラ肉(スライス)...150g
ブロッコリー...1株
カラーピーマン...1個
きのこ(しいたけ、エリンギ、しめじなど)...150g
生姜...1片

酒...大さじ2
しょうゆ...小さじ2
塩、こしょう...少々
レモンスライス...適量

<作り方>

1. 豚バラ肉は食べやすく切り、塩、こしょうをふる。ブロッコリーは小房に分け、茎は厚めに皮をむき、1cmの厚さに切る。カラーピーマンは5mm幅に、きのこは食べやすく切る。生姜は千切りに。

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2. 耐熱皿にブロッコリー、カラーピーマン、きのこを広げ、豚肉をのせる。酒、しょうゆ、塩、こしょうをかけ、生姜の千切りとレモンスライスをのせる。

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3. ラップをふんわりとかけ、電子レンジで6~7分加熱する。

「ビタミンB群は水に溶けやすいので、レンジ蒸しなら加熱損失が少なく、効率良く栄養をとれるメニューです。ブロッコリーの房に豚肉やきのこの旨みがしみて、おいしく仕上がりますよ!」と清水さん。

材料を切ってお皿に並べてチンするだけという、調理の手軽さも魅力です。

簡単でおいしいのはもちろん、ブロッコリーの栄養を余すところなくとれますので、忙しいときこそこちらのレシピを活用してください!


<レシピ監修>

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フードコーディネーター 清水加奈子(しみず かなこ)

管理栄養士でもあり、調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。

http://www.kanako-shimizu.com/




<記事監修>

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管理栄養士 山田

(株)アドバンスト・メディカル・ケア所属。家族が高血圧気味だったため、食事改善をおこなったところ、数値が良くなったことをきっかけに管理栄養士を目指す。短大卒業後、医療施設で病院食の栄養管理や、保育園で子供たちへ提供する給食作りに携わる。2017年より東京ミッドタウンクリニックに併設するサプリメントショップ「ヘルスケアショップTMMC Plus」に勤務。健康・美容・ダイエットなど、幅広い相談を管理栄養士の立場からサポートしている。



<ヘルスケアショップTMMC Plus>

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