便利な時代だけど、結局、最後は生身の自分だと思うんです。

 

キレイと元気のひかりメソッド

聡明で飾らない美しさと生き方を体現されている、ブランドアンバサダーを務める
俳優・石田ひかりさん。
今回は「心」「身」「美」「食」で心がけていることを伺いました。

「心」 - 心を整えることで始まる幸せのスパイラル

周りを明るく照らすような優しい笑顔が印象的なひかりさん。いつも心を穏やかに保つ秘訣とは?

落ち込むことがあった時は、部屋に閉じこもらずに、とりあえず外に出ます。大きな空を見上げて、木々のさざめきを耳にしながら、しばらく歩いていると不思議と波立った心が落ち着いてくるんです。私は、動いて元気をチャージするタイプなので、お散歩がいちばんのリフレッシュ法。愛犬と一緒にご近所を歩くだけでも、気持ちが前向きに切り替わります。そして、しばらく歩いてお腹が空いたら、美味しい食事をいただきます。そうすると、自然と笑みがこぼれてくるんです。やっぱり、「心」と「体」と「食」って連動していますよね。意識的に体を動かして心を整えることで、家族や周りの人との関係も良好になるし、良い結果が次の良い結果を呼び寄せる"好循環"を生み出してくれるように思います。

「身」 - 風景を楽しみつつウォーキングで体力をチャージ

俳優業というハードな仕事に対してどう健康を維持しているのか?

不規則ですし、長丁場の撮影も珍しくありません。俳優というお仕事は、体が資本ですね。そのためにも、長時間のウォーキングで体力を培ってきました。歩くことは全身運動なので、持久力がつきますし体幹も鍛えられます。最近始めた山歩きは、美しい自然や風景に触れることでストレスを解消しながら、筋力増強もできるので一石二鳥。もちろん日焼けは御法度なので、お出かけ前にミューノアージュのサンノットUVカットクリームを全身に塗っています。汗にも強く、紫外線からしっかりと肌を守ってくれるので、ずっと愛用しています。必要に応じてサプリメントも取り入れて、インナーケアも意識しています。

最近、「年齢を重ねるごとに筋肉量は自然と落ちていく」と聞いたので、今後はもう少し運動量を増やそうかと検討中。実は、カンヌ国際映画祭に参加させていただいた際に、尊敬する俳優・ジュリエット・ビノシュさんからいただいた「俳優にとって大切なのは、まず体を鍛えておくことよ」という言葉が、胸に響いたんです。役を演じる上で、どんな動きを求められてもしなやかに応えられる自分でいたいので、将来的にはプロの指導のもと、ジムでのトレーニングも取り入れようかと考えています。

「美」 - 自分の可能性に投資して美しさを育みたい

美しく輝き続けるために必要なこととは?

美容は基本に忠実に、保湿とUVケアを常に心がけています。室内にいるときも日焼け止めは欠かしません。同時に、内側から満たしていく美しさも大切にしています。先日、娘に「語学はやっぱり大切だね。海外でコミュニケーションを取るのに苦労したの」と話したら、「お風呂場に持ち込めるものにお金をかけろって言うもんね」という答えが返ってきて、ハッとしました。「ブランドバッグや高級な服は、お風呂場には持ち込めない。真っ裸の、素の自分の価値を高めることに、投資をするべき」という意味なんですって。なるほどなぁ...と納得。

翻訳や調べものができて便利なスマホだって、充電が切れたら、ただの板。そうなったら、頼れるのは生身の自分だけ。だからこそ、「どんな状況でも揺らがない知識、経験、食、スキンケアなどの、"自分の身になる"ものに時間もお金も投資すべき」という意見に、改めて頷けたんです。デジタルネイティブ世代の娘から、こんな話題が出ることにとても驚きましたが、時代が巡っても、結局行き着くところは同じなんですね。翻訳アプリに頼らなくてもいいように、英語や中国語の勉強もコツコツ続けていこう!と決意を新たにしました。知性のきらめきや健康的に輝く肌や髪など、本質的な美しさを積み上げていきたいです。

「食」 - 大切にしているのは「楽しく食べる」こと

自身が思う食とは?

食は心にも体にも影響をもたらすので、本当に大事ですよね。栄養バランスと旬の食材を摂ることを心がけてきました。そして、我が家の食卓に欠かせないのが、作り手の顔が見える食材です。例えば、以前番組でご一緒した"料理家 かるべけいこさん"ご夫妻の "自家製ベーコン"。実は、私のユーチューブ「まぁるい生活」の中でも、ご紹介しています。自然豊かな阿蘇の工房で、全工程を手作業で丁寧に仕込んでいらして、驚くほど美味しいんです。もう何年もお取り寄せしています。このベーコンに火を入れると、脂と旨みがジュワッと溢れて、シンプルな野菜炒めが最高のご馳走に!家族も大好物なんです。

そして、もうひとつ大事にしているのが、「楽しく食べる」こと。誰かと食卓を囲んで、時間をともにできることは、とても幸せで素敵なことだと思うんです。だから、外食時にあれこれ制限はしません。楽しい時間を過ごせるなら、ファストフードやラーメンだって食べちゃいますよ。その代わり、自炊するときにお野菜たっぷりのメニューにしたり、カロリーを控えめにして、「3日間のトータルの食事で栄養バランスを取れば良い」とおおらかに考えるようになりました。

楽しく食べたもので健やかな体が作られて、その体を通してポジティブな気持ちや笑顔が生まれる...そう考えると、「心」「身」「美」「食」って本当に素敵な言葉ですね。いつまでも明るく元気で、新しいチャレンジにも臆せず飛び込んでいける自分でいたいと思います。

~カンヌ国際映画祭について~

映画『ルノワール』の出演者として、初のカンヌ国際映画祭に参加された石田ひかりさん。
帰国後にインタビューをしました。

早川監督の作品「PLAN 75」に胸を打たれ、「いつかご一緒できたら...」とずっと願っていたので、こんなに早く叶い、しかも、素晴らしい共演者やスタッフの皆さんとともにカンヌの地を踏むことができて夢のようです。 会場で『ルノワール』の上映が終わり、エンドロールに入るやいなや観客の拍手が巻き起こり、ずっと鳴り止まなくて...。映像に込めた想いが、国境も人種も超えて共感を呼ぶ様を目の当たりにして、胸がいっぱいに。

今回演じたのは、いつも不満を抱えた表情の母親・詩子という難役。優しい母親役を依頼されることが多いので、ちょっと意外でしたが、「常に不機嫌な役なので、怒った顔が魅力的な方にお願いしたかった」と、監督がからうかがって、「あ、私のそんな一面を見てくださっているんだ」という喜びとともに、何かに導かれる運命のようなものを感じました。

審査委員長を務めたフランスの名優、ジュリエット・ビノシュさんとお話ができたことも、感慨深い思い出です。本当に素敵に年齢を重ねていらして。私もいつかこんなふうになりたい...そう思わせる、颯爽としたお姿に、惚れ惚れしました。
実はカンヌから帰国した日が、私の53歳の誕生日だったんです。人生100年と考えると、今がちょうど折り返し地点。この先の50年にも、きっとたくさんの素敵な出会いや経験が待っているのだろうと、今からワクワクしています。目の前にあるものを全力で楽しみながら、これからも新たな扉を開いていきたいです。

profile
石田ひかり ISHIDA HIKARI

<石田ひかり ISHIDA HIKARI>

1972 年生まれ。86 年俳優デビュー。
91 年、『ふたり』で映画初出演・初主演。
92 年、連続テレビ小説『ひらり』でヒロインを演じる。
近年の出演作は映画『九十歳。何がめでたい』、
『アンジーの BAR で逢いましょう』、『リライト』、
カンヌ国際映画祭コンペティション部門選出『ルノワール』などがあり、
ドラマでは主演『週末旅の極意 2~家族って近くにいて遠いもの~』
『続・続・最後から二番目の恋』『ミッドナイト屋台〜ラ・ボンノォ〜』などがある。

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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