ポイントは男性ホルモン!やる気が出ないときの対処法

コラム・心地よいわたし

更年期を迎えて女性ホルモンが減少すると、ホットフラッシュや倦怠感といった身体的な症状のほか、さまざまな精神面での症状が現れることがあります。中でも、日常生活において「なんとなく気分が晴れない」「やらなければいけないことがあるのに、やる気が出ない」という症状に悩まされる女性は多いのだとか。

そこで今回は、更年期の正しい情報と対策を伝えるNPO法人ちぇぶらの代表理事で、更年期トータルケアインストラクターの永田京子さんに、そうした症状が出る理由と、気分を晴れやかにして、やる気を起こさせるエクササイズを教えていただきました。

更年期にやる気が出なくなりやすいのはなぜ?

――更年期に入ると、なぜ気分が晴れなかったり、やる気が出なかったりすることが多くなるのでしょうか?

理由は2つあって、ひとつはやはり女性ホルモンが減少するためです。

女性ホルモンには肌のハリを保ったり、骨を丈夫にしたりなど、さまざまな働きがありますが、「気持ちを明るく保つ」という役割も担っています。また、女性ホルモンは脳の視床下部というところから分泌されるのですが、この視床下部では自律神経をコントロールしているため、女性ホルモンが減少すると自律神経に影響を与えてしまうということも。

気持ちを明るく保ってくれる女性ホルモンが減少し、さらには女性ホルモンの減少が自律神経も乱れさせてしまうといったことから、更年期には自分の感情を思いどおりにコントロールできなくなってしまうことがあります。

そしてもうひとつ、更年期と呼ばれる40~50代は、例えば子供が成長して、それまでのように手がかからなくなる反面、親の介護が始まるなど、環境に大きな変化が起こりやすい時期でもあるんですね。しかも、それがひとつでなく、複数重なって起こることも少なくありません。

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――仕事を持つ女性なら、責任ある立場を任される方も多くなりますしね。

そうなんです。この時期はただでさえ女性ホルモンの低下で弱りやすいのに、そういった環境の変化が訪れることで心が乱れて、どうしても鬱々としやすい状況になってしまうんですよね。

更年期は「男性ホルモン」を味方につけよう

――今回、やる気を出すためのエクササイズとしてご紹介いただくのが「スクワット」です。スクワットをするとやる気が出るのはどうしてでしょうか。

更年期を迎えた女性の女性ホルモンは、ほぼゼロに近い状態まで急激に減少します。そうすると、実は女性も男性ホルモンのほうが多い状態になるんです。

男性ホルモンの「テストステロン」には、やる気を出したり、気持ちを前向きにしたりする働きがあります。男性は、運動をするとこのテストステロンの値が上昇するのですが、それは女性でも同様のことが起こることがわかっているんですよ。

――男性ホルモンの力を借りて、気分を上げるということですね。

そうです。女性ホルモンの減少は止めることができません。なので、思考を切り替えて男性ホルモンを味方につけましょうというのが、今回ご紹介するエクササイズの考え方になります。

やる気アップに効果的なエクササイズ

――では、今回ご紹介いただくエクササイズについて教えてください。

体の中で一番大きな筋肉が、太ももにある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)。筋肉が大きい分、男性ホルモンが分泌されやすいのはもちろんですが、それと同時に、鍛えるとすぐに効果が出る部位でもあるんです。そこで、この大腿四頭筋を鍛えるのに有効なスクワットをご紹介します。

スクワットを続けていくと筋力や体力がつき、体が動きやすくなったり、疲れにくくなったりなど、体が変わっていくのがわかるはず。それが自信となって、鬱々とした気持ちの改善や、やる気の向上につながると思います。

【やる気が出るスクワット】

1. 脚を肩幅に開き、両手を前に出して立つ。

2. 股関節から上体を前に倒す。

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3. ももの裏側が床と平行になるくらいまでお尻を落としたら、ゆっくり元の姿勢に戻す。これを5回繰り返す。

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4. 3を終えた流れで、両方の拳を強く握って上に伸ばし、10秒キープする(このとき、笑顔で斜め上を向く)。

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出掛ける前や仕事のプレゼン前など、時間がないときはこのポーズをするだけでも効果アリ。

<注意点>
腰を落とすときに、ひざがつま先より前に出てしまうと、ひざや腰を痛めやすくなってしまいます。そのため、ひざが前に出ないように行うのがポイントです。

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活発な動作を司る交感神経を高めるエクササイズでもあるので、就寝前に行うのは避けてください。

――メンタルの不調に運動が効くというのは意外ですね。

運動をすると心拍数が上がり、汗をかいたり、体温が上昇したりしますよね。それは、交感神経が優位になっている状態。そして、運動をやめると、それらが収まってリラックスしてくると思うのですが、そのときは副交感神経が優位になっています。

更年期は自律神経が乱れがちになるため、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできないことが多々あるのですが、運動をすると必ず切り替わります。実際、私どもNPO法人ちぇぶらで調査したところ、運動前と運動後では、身体的な不調だけでなく、精神的な不調も緩和されるという結果が出ているんですよ。

また、体操する余裕がないときや、すぐに対処したいときには、ツボを押すことも有効なので、最後にご紹介しましょう。

【やる気が出るツボ】

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体の中心線上で、おへそから指1本半ほど下にある気海(きかい)というツボを、軽くおなかがへこむ程度の強さで5秒×5回押してみてください

鬱々としてしまうことは、誰しもあることです。ただ、ちょっとしたエクササイズやツボ押しで改善されるなら、ぜひ取り入れたいところ。症状がひどくなる前に、ぜひ試してみてください!


お話を伺ったのは...

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永田京子(ながた・きょうこ)さん

兵庫県出身、愛知県小牧市在住。2児の母。東映アカデミーに所属し、役者として舞台やドラマなどで活躍した後、ピラティスや整体、経絡、アロマ、リフレクソロジーなどを学び、ピラティス指導者、産後ケアのインストラクターとしての活動を開始。受講者の声と、更年期障害が悪化して苦しむ母を見ていた経験から、女性ホルモン・更年期の正しい情報と対策を伝えるNPO法人「ちぇぶら」を創設した。「ちぇぶら」は更年期を英語でいう「the change of life」の意。

2019年10月30日に、著書「女40代の体にミラクルが起こる! ちぇぶら体操」(三笠書房)が発売される。

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女40代の体にミラクルが起こる! ちぇぶら体操」(三笠書房)
著:永田京子 定価:1,400円+税




※掲載している情報は、記事公開時点のものです。

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