妊活方法とは?何から始めるの?40代で妊娠するための妊活のやり方

「妊活」という言葉が広く浸透し、芸能人が妊活に入ることを発表したり、個人がブログなどで妊活の状況を伝えたりするようになりました。一方で、妊活という言葉は知っているけど、何をすればいいのかわからない...という声も少なくありません。
そろそろ自分も妊活を、と考えはじめたILACY(アイラシイ)世代の中には、「そもそも、妊活って何をするの?」「何から始めたらいいの?」と戸惑いを感じている人もいることでしょう。
「妊活についてもっと知りたい!」という方たちのために、自身も妊活経験者で1児の母である医療系ライターのオリビアさんに「妊活の基礎知識」について解説してもらいましょう。



【PROFILE】

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オリビアさん(43歳)

自身も妊活を経験して授かった1児を育てながら、今も現役で働く医療系ライター。さまざまな学会にも足を運び、ドクターと仲良くなるのが得意。産後に始めたヨガにハマり、最近のリフレッシュ方法はもっぱらヨガスタジオに通うこと。

排卵日に性交するタイミング法。これって、妊活?

今夜は久しぶりの同窓会。子供の寝かしつけを夫に任せ、オリビアさんは夜の街に繰り出しました。
「たまには息抜きも大事よね!」

懐かしい同級生たちとの会話は弾み、オリビアさんは最近の趣味であるヨガについて話し始めました。

オリビアさん 「ヨガを始めたからかホルモンバランスが整うようになって、生理前の不調も改善されたのよ。女性特有の機能に働きかけてくれている感じがするから、もっと早く始めていれば良かったわ」

ひとみさん 「もしかして、妊娠しやすくなるかしら?赤ちゃんが欲しくて妊活しているんだけど、なかなか授からないの...」

オリビアさん 「血行も良くなるし、妊活の一環として始めるのもいいかもしれないわね。でも、妊活をするなら、生活習慣の見直しから始めることが大切よ」

ひとみさん 「えっ、そうなんだ。基礎体温を測って、排卵日に旦那と寝るようにはしていたんだけど...」

オリビアさん 「妊活って言葉が独り歩きしていて、具体的に何をしたらいいかはわからないっていう人が多いのかもしれないわね。よし、わかった。私たち世代が妊活をするなら知っておきたいこと、説明するわね!」

妊活をする必要があるのはなぜ?

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女性が社会に出て活躍するようになり、結婚年齢が上がって晩婚化が進んでいます。かくいう私もその一人。結婚したのは30歳を過ぎてからで、その後もしばらく仕事が中心の生活をしていたので、妊娠を考えたのは40歳に近くなってからでした。

実は、妊娠には「適齢期」というものがあります。
女性の体のしくみ上、妊娠しやすい年齢ということですね。一般的には20歳から34歳くらいまでが妊娠適齢期にあたるといわれていますが、健康なこの年代の男女が排卵日に合わせて性交をしたら、どのくらいの確率で妊娠できると思いますか?

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なんと、妊娠適齢期と排卵日を組み合わせたとしても、妊娠する確率は30%に届かないのです。卵子の数は胎児のときがピークで、それからはずっと減り続けていきますし、卵子そのものが老化して質が低下していきます。よって、妊娠適齢期を過ぎれば自然妊娠の確率がさらに下がるのは当然。だからこそ、年齢が上がれば上がるほど、妊娠するための準備である妊活を積極的に行わなくてはならないというわけです。

外来で相談を受けていて感じるのは、「妊活をすればすぐに赤ちゃんができる」と考えている人の多さです。妊活は「妊娠しやすい体づくり」ですから、始めてすぐに効果が表れるとは限りません。パートナーと「赤ちゃんが欲しい」という考えが一致したタイミングですぐに妊活をスタートさせ、焦らずじっくり取り組むようにしましょうね。

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妊娠したい、と思ったら意識すること

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妊娠したいと思ったら、まずは健康に気を配り、規則正しい生活習慣を意識しましょう。
子宮内膜症などの病気や、生理不順などのトラブルはありませんか?ひどい生理痛や不正出血や生理不順は、体からのサインです。見逃さずに婦人科で検査を受け、妊娠に備えて治療をしておきましょう。

また、生活習慣の乱れも、体を妊娠しにくい状態にさせてしまいます。仕事が忙しくてなかなか思うように休息が取れないという人は、働き方を見直すことも妊活のひとつです。できるだけ質の良い睡眠をしっかり取るようにして、バランスの良い食生活を心掛けましょう。ヨガや毎日の入浴などで体を温め、血行を良くするのも効果的ですよ。

もうひとつ、忘れてはいけないのが「男性不妊の可能性」を考えて妊活すること。妊活というと、どうしても女性の体に意識が行きがちですが、男性側に原因がある場合もあります。「男性もいっしょに妊活!」がベストですね。

妊活、何から始める?

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妊活で最も取り組みやすいのが、毎朝基礎体温をつけること。基礎体温をつけると、月経周期や排卵日がわかり、妊娠に適したタイミングを割り出すことができます。ホルモンバランスが良い女性の体は、約1ヵ月の周期の中で低温期と高温期の2相性で、低温期は個人差が多少ありますが、高温期は約2週間と一定です。基礎体温の計測は自分の健康状態を知るのにも役立つんですよ。

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妊活を始めたら、体に良い栄養素を積極的にとることも大切です。アーモンドなどナッツ、アボカドなどに含まれるビタミンEは卵子の質を向上させる効果があり、あさりやレバー、小松菜などは女性に不足しがちな鉄分を多く含んでいます。葉酸など、食事からとりにくい栄養素はサプリメントも活用しながら、上手にとり入れてくださいね。

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パートナーと話し合いながら、無理なく妊活を

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妊活をしていると、なかなか妊娠しない焦りや義務的な性交、周囲の人からの妊娠報告などにストレスを感じることがあります。私も、自分一人がつらい思いをしているような気がして、何度となく主人に怒りをぶつけてしまいました...。

妊活の準備で何より重要なのは、パートナーと同じ気持ちで取り組めるよう、ちゃんと話し合うということかもしれませんね。妊活は、どちらか1人が責任を負うものではなく2人のもの。パートナーと話し合いながら、心に負担をかけない妊活をしましょう!

※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
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