管理栄養士が提案する、更年期症状に有効なレシピとは?

コラム・心地よいわたし

2019年10月に行われた「日本更年期と加齢のヘルスケア学会・日本サプリメント学会学術集会 」では、管理栄養士の三浦知代が登壇。毎日の食事や更年期症状を緩和するために必要な栄養素、料理のレシピといった、発表の様子をレポートします。

株式会社アドバンスト・メディカル・ケアとは...
東京を中心に仙台や名古屋など全国およそ20のクリニックの支援を行う企業。中でも六本木にある東京ミッドタウンクリニックには婦人科や内科をはじめとする、各分野の専門医師が多数在籍しており、医師との共同開発によるサプリメントも数多く扱っています。
特に「エクオール+ラクトビオン酸」は、40代以降の女性の心と体の変化とエクオールという成分との関係にいち早く注目してできたサプリメントで、その研究を牽引する吉形玲美先生の監修によって誕生しました。

2.JPG

更年期世代に必要な栄養素とは?

今回のシンポジウムのテーマは「心身美食と女性の健康」。壇上に上がった管理栄養士の三浦は、更年期世代の女性がすこやかに過ごすための食について発表をおこないました。

さまざまな不調が現れる、更年期世代にあたる45~55歳の女性の体。更年期世代の女性の半数以上が何かしらの悩みを抱えていることについて、三浦は次のように説明します。

「調査の結果、最も多いのは『疲れやすい』『肩こり、腰痛、手足の痛みがある』でした。中でも『肩こり、腰痛、手足の痛み』については、強い症状があると答えた方が4割以上に上ります。

しかし、そのような自覚症状があった場合でも、8割以上の方は医師の診断を受けておらず、我慢をしているという現状があることがわかりました」

table_1202_B.jpg

三浦知代「更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会(2019)」発表スライドより抜粋。

悩みを抱えているにもかかわらず医師の診断を受けていない背景には、体の不調を更年期によるものだとは気づかず、「そのうち治るだろう」と放置しているケースがあるほか、更年期世代の女性の中には働いている方も多く、クリニックに行く時間がないことが考えられます。

このような状況を踏まえて、三浦が毎日の食事から更年期症状を緩和するのに必要な栄養素を紹介しました。

「まず、女性ホルモンの代表で知られる大豆イソフラボンが挙げられます。また、大豆製品を食べた後、腸内でエクオールに変換されることで更年期症状の緩和に有効であることから、大豆製品といっしょに腸内環境を整える発酵食品の摂取も必要となります。」

「さらに、不定愁訴の出現が早い人は、ビタミンB1とビタミンEの濃度が低いという研究結果*が出ています。これらの栄養素は、疲れや肩こりの緩和に必要な栄養素。一方、不定愁訴の出現が遅い人の食生活は、エネルギーやたんぱく質、乳製品の摂取が十分で、バランスのいい食事をされている傾向があります」

*丸山智美氏「更年期と加齢のヘルスケア(2019)抄録」より

4.jpg

三浦知代「更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会(2019)」発表スライドより抜粋。

更年期症状別、症状緩和に効果的な栄養素とは?

そこで今回、三浦が「更年期症状に有効なレシピ」を提案する上で考慮したポイントは、以下の通りです。

・更年期だからといって特別な食事ではなく、家族みんなで食べられる
・普段の食事にプラス一品できる
・時間をかけずに調理できる

また、症状別に効果的な栄養素と、それが含まれるおすすめの食品は次のとおりです。

【疲れにおすすめの栄養素】
ビタミンB1...豚もも肉、ボンレスハム、大豆、豆腐、そば、玄米
ビタミンB2...鯖、牛乳、納豆
鉄...レバー、しじみ、卵黄、ひじき、小松菜、大豆
亜鉛...牡蠣

【イライラにおすすめの栄養素】
パントテン酸...レバー、鶏もも肉、納豆、アボカド
ビタミンC...菜の花、赤ピーマン、オレンジ、キウイ
カルシウム...乳製品、緑黄色野菜、海藻
マグネシウム...大麦、納豆

【肩こりにおすすめの栄養素】
ビタミンE...サーモン、ツナ、かぼちゃ、アーモンド、小麦胚芽
ビタミンA...乳製品、卵、魚介類、肉類(特にレバー)
ビタミンB2...さば、牛乳、納豆
鉄...レバー、しじみ、卵黄、ひじき、小松菜、大豆

症状に合わせた1日の献立例を紹介

仕事や育児、家事に忙しい方も多い更年期世代。そんな方でも負担にならず、毎日続けられるようにと、三浦は更年期女性に必要な栄養素をバランス良く組み合わせた、1日の献立を考案しました。


いつものトーストをアレンジ!
疲れがとれない朝の簡単レシピ:「はちみつきな粉トースト」

5.jpeg

「『はちみつきな粉トースト』は、トーストしたパンにはちみつときな粉をかけるだけ。ポイントは、全粒粉を使用した食パンにしたことです。全粒粉を使用したパンは、普通のパンよりも鉄や亜鉛が約2倍多いほか、ビタミンB群も摂取できます。食物繊維も豊富なので、お通じ対策やコレステロール対策にもおすすめです」

<材料(1人分)>
全粒粉食パン...1枚
きな粉...1g程度
はちみつ...15g

<作り方>
1. トーストしたパンにはちみつをかけ、上からきな粉をまぶして完成。


副菜はこれ!「豆サラダ」

6.jpeg

「『豆サラダ』は、ドライパックの大豆を使用したことがポイント。ドライパックの大豆は、旨み成分であるグルタミン酸が大豆の煮豆に比べて約50%多く含まれているという特徴があります。また、こちらは保存容器で、3日分程度の作り置きも可能です」

<材料(1人分)>
ドライパック豆...15g
きゅうり...20g
トマト...10g
オリーブオイル...小さじ1
酢...小さじ1

<作り方>
1. きゅうり、トマトを食べやすい大きさに切る。
2. 保存容器に入れてオリーブオイル、酢をふりかける。


ささっと簡単!昼の献立
カルシウムでイライラ対策レシピ:「干しエビのビーフン」

7.jpeg

「干しエビは、100gあたり7,100mg、小松菜には100gあたり170mgのカルシウムが含まれています。カルシウムはイライラを抑えてくれるほか、骨粗しょう症対策にも効果的ですよ」

<材料(1人分)>
干しエビ...5g
にんじん...20g
小松菜...30g
もやし...30g
ビーフン...70g
水...30ml
鶏ガラスープの素...小さじ3分の1
砂糖...小さじ2分の1
酒...小さじ2
しょうゆ...小さじ2
ごま油...小さじ1と2分の1

<作り方>
1. フライパンにごま油をひき、干しエビと野菜を入れて炒める。
2. 1にビーフンと水を入れ、水気がなくなるまで炒める。
3. すべての調味料を入れ、よく絡めれば完成。


副菜はこれ!「ポテトサラダ」

8.jpeg

「じゃがいもは、ビタミンCや食物繊維が豊富な野菜です。ここでご紹介する『ポテトサラダ』は、脂質の多いマヨネーズの量を減らし、粒マスタードを加えることで大人向けのポテトサラダにしてみました」

<材料(1人分)>
じゃがいも...80g
にんじん...15g
きゅうり...20g
マヨネーズ...5g
粒マスタード...3g
塩...0.2g

<作り方>
1. じゃがいもとにんじんを食べやすい大きさに切り、水から火にかけて茹でる。
2. 火が通ったら水気を飛ばして粗くつぶす。
3. きゅうりは食べやすい大きさに切る。
4. 2の粗熱がとれたらきゅうりを加え、マヨネーズと粒マスタードで和える。


家族が揃う夕飯に
ビタミンEで肩こり解消レシピ:「鶏肉のアーモンド焼き」

9.jpeg

「『鶏肉のアーモンド焼き』は、お子さんや男性の方でも満足できるであろう一品です。アーモンドは、ビタミンEが豊富な食材。また、焼いたときの香ばしさが食欲をそそり、食べ応えもあります。鶏肉の代わりに鮭を使用するのもおすすめです。鮭にはカルシウムの吸収を促すビタミンDがたくさん含まれているので、骨粗しょう症対策にもなります」

<材料(1人分)>
鶏もも肉(皮なし)...60g
酒...10g
しょうが...1g
塩...0.5g
アーモンド...8g
片栗粉...10g
卵白...5g
かぼちゃ...30g
バター...4g
オリーブオイル...大さじ2分の1

<作り方>
1. 鶏肉に酒、しょうが、塩をまぶして10分置く。
2. かぼちゃを食べやすい大きさに切る。
3. 鶏肉に片栗粉、卵白、アーモンドの順につける。
4. フライパンにバターを熱し、かぼちゃを入れて両面を焼く。
5. その後、オリーブオイルを加えて鶏肉を焼く。


副菜はこれ!「納豆キムチ和え」

10.jpeg

「『納豆キムチ和え』は、納豆とキムチという発酵食品を組み合わせるのがポイント。複数の菌を摂取することができ、腸内環境を整えます」

<材料(1人分)>
納豆...30g
キムチ...25g
小松菜...30g

<作り方>
1. 小松菜をラップに包んでレンジに30秒かける。冷めたら細かく刻む。
2. キムチを刻む。
3. 納豆に、納豆に付属しているたれ、小松菜、キムチを入れて、よくかき混ぜる。


ちょっと一息、イソフラボンおやつ「豆乳と甘酒のプリン 黒蜜きな粉かけ」

ストレスにさらされると甘い物を食べる女性が多いというデータもあるといいます。そんなときにイソフラボンを摂取できる「おやつ」も紹介してくれました。

11.jpeg

「豆乳ときな粉でイソフラボンが摂取できるのに加えて、ビタミンB6やアミノ酸が含まれており、美肌や腸内環境を改善する米麹甘酒の効果も期待できますよ」

<作り方(3人分)>
豆乳...75ml
米麹甘酒...125ml
ゼラチン...1袋(5g)

黒蜜...20g
きな粉...1g

<作り方>
1. ゼラチンを80℃以上の湯50mlでよく溶かします(※)。
※お湯の温度や分量はお手持ちのゼラチン商品に書かれた使用方法に従ってください。
2. ゼラチン、豆乳、米麹甘酒を混ぜ、容器に入れて冷えて固まれば出来上がり。プリンだけでもおいしくいただけますが、お好みで黒蜜ときな粉をかけてください。

更年期症状の緩和にも効果的なバランスのいい食事を作るコツ

更年期症状の緩和は、症状が出たときの対策はもちろんですが、何より日々の積み重ねが大切です。そこで、食生活の中で更年期症状に効果的なレシピを作る4つのコツを三浦が紹介し、発表を締めくくりました。

・1日の中で乳製品、発酵食品、大豆食品を必ずとる
・副菜は油を使わない一品を組み合わせたり、脂質を抑えた調味料を使用したりする
・主食には玄米、全粒粉など、未精製の食材を組み合わせる
・食物繊維の量を増やし、腸内環境を整える芋類を一品加えるようにする

また同じシンポジウムで登壇した吉形先生からは、「更年期症状とサプリメント研究」をテーマに、「エクオール」含有のサプリメントは、更年期症状に一定の効果があるという結果が出ているほか、老化の原因となるAGEの発生や生活習慣病の予防・リスクを低減する効果もあることが判明したと報告されました。

<こちらもCHECK>
更年期症状だけじゃない!エクオール含有サプリメントがもたらすさらなる効果

これらのお話を聞くと、誰もが迎える更年期ですが、その時期に現れる症状は日頃の食事や心掛けによって、程度に大きく差が出ることがわかります。バランスのとれた食事やサプリメントを上手に取り入れて、更年期を少しでも快適に過ごしたいですね!


<プロフィール>

三浦知代(みうら・ちよ)

12.jpg

管理栄養士/メノポーズカウンセラー
NPO法人 更年期と加齢のヘルスケア会員

産婦人科病院の栄養課で、病院給食業務を経て、入院する前の食生活や、栄養摂取の必要性に興味を持ち、サプリメントの企画・販促に携わる道へ。
現在は(株)アドバンスト・メディカル・ケアに在籍し、エクオールサプリメントの販促担当として、日々、更年期症状に悩む女性へ向けて情報発信を行っている。


※掲載している情報は、記事公開時点のものです。

RELATED ARTICLE関連記事

WHAT'S NEW新着記事

    CATEGORYカテゴリー

    大人女性の心と体の悩みにドクターが回答 withドクターズ READ MORE