更年期は痩せることもある...その原因と対処法を紹介

コラム・心地よいわたし

更年期以降は、基礎代謝を上げ、内臓脂肪の燃焼をサポートしてくれる女性ホルモン(エストロゲン)が減り始めます。そのため、「食べる量は変わっていないのに、なぜか太る...」と悩む人が多い印象があるでしょう。しかし一方で、しっかり食べているのに、反対にやせてしまう人も。
ここでは、更年期にやせる理由と、やせることによるデメリット、対処法について紹介します。

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太りやすくなるはずの更年期に、なぜやせていく?

更年期は、脂肪の代謝を促進してくれていたエストロゲンの減少や、基礎代謝の低下によって、一般的に太りやすくなるといわれています。ところが、中には「更年期に入ってやせた」「体重がどんどん落ちる」といった真逆の悩みを抱える人も。

体のメカニズム的には太りやすくなるにもかかわらず、なぜ体重が減ることがあるのでしょうか。考えられる理由は次の3つです。


更年期特有の悩み事の増加による食欲低下

心と体が大きく揺らぐ更年期は、社会的・環境的要因によるさまざまな悩みに直面し、これからの生き方を考える人生のターニングポイントでもあります。

自分の体調に端を発する健康不安や、パートナーとの関係、老後の過ごし方、子供の教育問題、親の介護、キャリアに関すること...。さまざまな心配事と真剣に向き合う時間はとても大切ですが、心には思いのほか大きな負担がかかるもの。

自分では前向きに課題解決を図っているつもりでも、知らず知らずのうちにストレスが溜まって食欲が低下し、体重減少につながる場合があります。


更年期の症状が消化器に出て、胃や腸の働きが落ちている

更年期症状は多岐にわたり、人によって症状の現れ方が異なります。病気ではないのに胃が痛んだりもたれたり、下痢や便秘を繰り返したりするのも更年期症状のひとつ。胃や腸が本来の機能を果たせず、消化不良が起きて食欲に影響を与えることがあります。

以前に比べて食事量が落ちている、胃や下腹部が張って苦しいといった自覚症状があったら、胃腸の働きが低下しているサインかもしれません。

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何らかの疾患によって体重が減少している

ダイエットをしているわけではないのに、元の体重から6ヵ月で5%以上減った場合、何らかの疾患が隠れている可能性が否定できません。

食欲はあるのに体重が減り、汗をかく、動悸がする、疲れやすいなどの症状が同時に現れているなら「甲状腺機能亢進症」、多尿・頻尿・残尿感、喉の渇きなどを感じるなら「糖尿病」などが疑われます。

そもそも食欲がないようなら、胃・十二指腸潰瘍などの「消化器疾患」や「うつ病」などが関係していることも考えられるでしょう。

急激な体重減少が見られるときは、早めに病院を受診することをおすすめします。

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更年期は適正な体重の維持に努めよう

更年期に、健康的ではないやせ方で体重が大幅に減ると、免疫力が落ちて病気にかかりやすくなったり、実年齢より老けて見えたりすることがあります。更年期には、太りにくくやせすぎない体づくりを意識し、適正体重の維持に努めましょう。

具体的には、下記のような習慣を日常生活に取り入れると◎。


定期的な運動

年齢を重ねると筋肉量が減って、しぼんだようなやせ方をすることがあります。筋肉量を維持して、メリハリのある魅力的な体を目指しましょう。

ウォーキング、ランニング、水泳、エアロビクスなどの有酸素運動と、筋トレなどの無酸素運動を組み合わせると、全身を健康的に引き締めることができます。


無理な食事制限をせず、よく噛んでバランス良く食べる

食事を抜いたり、同じ食材ばかり食べたりする偏った食生活は体に負担をかけ、急激な体重減少を招きます。たんぱく質やビタミンを含む食材をバランス良くとることを心掛け、よく噛んでゆっくり食べましょう。

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ストレスを溜め込まない

ストレスが溜まると、活動的な交感神経と、心身をリラックスさせる副交感神経を上手に切り替えることができなくなり、心身のバランスが崩れて食欲が落ちてしまいます。

自分なりのストレス解消法を見つけ、心の負担を取り除きましょう。規則正しい生活を送り、お風呂にゆっくりつかるだけでも、リラックス効果がありますよ。


エクオールなど、更年期におすすめのサプリメントをとる

体重減少が更年期症状によるものであれば、大豆を食べたときに腸内で作られる女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをする、「エクオール」という成分を含有したサプリメントを取り入れるのもあり。

しかし、サプリメントの役割はあくまでも「補助」。食事や運動など、これまでに紹介したことを実践しながら活用することが大切です。

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更年期症状の治療をして根本的な解決を図る

更年期症状が重くつらいようなら、迷わず医療機関へ。漢方やホルモン補充療法(HRT)などを用いた治療を受けて、早めの改善を図りましょう。特にHRTは、減っていくエストロゲンを補う療法で、現時点では高い効果が期待できるといわれています。

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適正な体重を維持して、揺らぎやすい体を整えよう

更年期は、放っておくと太ったりやせたり、どちらかに大きく振れやすい時期。この時期、太るのは仕方ないとあきらめて、食事や運動に気を配らずにいると、生活習慣病のリスクを高めてしまいます。反対に、やせすぎも心身に大きな影響を及ぼします。

更年期ならではの体の変化と上手に付き合って、太りすぎず、やせすぎないすこやかな体を目指しましょう。


※掲載している情報は、記事公開時点のものです。

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