老け見えの王道、目の下のクマ・たるみは改善できる?

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年齢を重ねるごとに目立ってくる目の下のクマやたるみ。表情筋の衰えなどが原因といわれていますが、実年齢よりも老けて見えてしまうことに悩みを抱えている方も多いと思います。このような現象は、セルフケアで改善できるものなのでしょうか?

そこで、東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュの上島朋子院長に、クマの種類やたるみについて、それぞれの原因と解消法を教えていただきました。

目の下のクマは複合的原因で現れる

――目の下にクマができる原因はどういったものなのでしょうか?

一口にクマといってもいくつか種類があって、原因もそれぞれです。中でも代表的なものは、5つあります。


青グマ

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目の下が青黒く見えるのが青グマで、血行不良によって引き起こされます。目の下を軽く引っ張ると少し色が薄くなったように見えるのがこのタイプです。


茶グマ

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茶色いクマは、アイメイクの落とし残しやアレルギーなどによる色素沈着のほか、こすりすぎによる摩擦、目薬や塗り薬によるかぶれ、紫外線によるシミなどが原因。このタイプの場合は、目の下を引っ張っても色は薄くなりません


たるみグマ

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目の下がぷくっと膨れたようなクマは「黒グマ」ともいわれ、加齢によるたるみが原因です。膨らんだように見えるのは、脂肪が溜まっているため。この部分を軽く押してみて、境目が目立つのであればたるみグマの可能性大です。


骨格グマ

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目が大きくて丸みを帯びている人の場合、年齢を重ねると目の上下がくぼんできます。それによってできた影が、骨格グマ。たるみグマに似ていますが、膨らんだ部分を軽く押してみて、薄く目立たなくなる場合はこのタイプになります。


シワグマ

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乾燥しがちな人に起こりやすい、小ジワとクマがミックスした状態。まばたきの多い方や、眼精疲労のある方もこのような状態になることがあります。

ただ、ほとんどの場合はこれらが単一で出ることはありません。複合的に組み合わさっていると考えたほうがいいでしょう。

それぞれのタイプに合わせて効果的なケアを

――目の下のクマの改善・予防方法は、種類によって異なるのでしょうか?

そうですね。例えば、血行不良が原因のクマであれば、マッサージなど血流を良くすることが有効ですが、それをくぼんだ影によってできるクマにやっても効果がありません。そのため、クマの種類に合わせた対処をすることが大切になってきます。

――では、それぞれの種類について、効果的なケアの仕方を教えてください。


青グマの場合

青グマの場合は血液の流れを良くしてあげることが重要です。

・ホットタオルで温める
・血行促進効果のあるアイクリームを塗る
・目の周りを優しくマッサージする
といったことが効果的でしょう。

クリニックでの治療としては、真皮層に働きかける「ジェネシス」(※1)や表皮の色を整える「IPL」(※2)のほか、疲労回復の点滴などが有効です。

※1 ジェネシス...波長1064nm(ナノメートル)のロングパルス「Nd:YAGレーザー」で真皮上層部を加熱し、コラーゲンの生成を活性化。肌の内側からハリを取り戻し、肌表面のキメや毛穴にも効果が期待できる治療法です。

※2 IPL(Intense Pulsed Light):幅広い波長の優しい光を用いた、くすみやクマなどに悩む方に効果的な光治療。


茶グマの場合

色素沈着による茶グマは、
・美白化粧品を使う
・日頃から紫外線対策をしっかり行う
ことが有効になります。

クリニックでは、IPLや肌に必要な成分を皮膚の奥深くまで浸透させる「イオン導入」※、美肌成分を注入する注射や点滴といった治療法があります。

※イオン導入...微弱な電流を皮膚に流し、イオン化した高濃度ビタミンCやトラネキサム酸などの有効成分をイオン化して肌の奥へ届ける治療。


たるみグマの場合

たるみグマは、
・目元にハリを与えるアイクリームを塗る
・目元をマッサージする
ことによって改善が期待できます。

ですが、一度たるんでしまった皮膚を元に戻すのは難しいため、目の下や、そのほかのリフティングポイントに「ヒアルロン酸」を注入したり、「水光注射」※で肌のハリを回復させたりするなど、クリニックでの治療をおすすめします

これらは、骨格グマの改善にも役立ちます

※水光注射...専用のマシンでヒアルロン酸を中心とした美肌保湿成分(各種ビタミン、アミノ酸を配合)を肌表面の層にダイレクトに注入する施術。肌のハリ・ツヤ、乾燥による毛穴の広がり、くすみやたるみなど、総合的に効果を発揮するため、肌全体の質感を向上したい方におすすめです。


シワグマの場合

シワグマの場合は乾燥が一番の大敵なので、こちらも
・アイクリームなどでしっかり保湿する
・血流を良くするためのマッサージをする
のがいいでしょう。

クリニックでの治療としては、シワを目立たなくさせるヒアルロン酸注射やタイタンジェネシス※などがあります。また、目尻にもシワが連続している場合には、目尻ボトックスとの併用が有効です。

※タイタンジェネシス...真皮層の水分を効果的に加熱してコラーゲンの生成を促す、近赤外線を用いた治療器である「タイタン」と、Nd:YAGレーザーの「ジェネシス」のコンビネーションによる治療。目の下や頬のたるみ、シワ、口元のほうれい線が気になる方に◎。

――マッサージをするときに気を付けたほうがいいことありますか?

マッサージをするときに力を入れてしまったり、やりすぎてしまったりすると、かえって肌にダメージを与えてしまいます。そのため、まず滑りを良くするためにアイクリームやマッサージクリームを塗ってから、なるべく力の入らない薬指を使って優しくマッサージを行うといいでしょう

<マッサージの方法>

1. こめかみのあたりを軽く押さえる

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2. クリームを塗った目の周りを、内側から外側に向かって目の上下3回くらいずつ、指の腹全体でなぞるように動かす

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目の下のたるみの意外な原因とは?

――では、目の下がたるむ原因は何でしょうか?

目の下がたるむのは、加齢に伴う顔面筋力の低下や紫外線のダメージ、乾燥といった原因のほかに、骨がやせてしまうといった構造的な問題も考えられます。

これは背骨などに起こる骨粗鬆症と同じで、年齢に伴う変化。顔の骨が小さくなることで、その上に元々あった脂肪や皮膚が余り、それがたるみとなって現れます

<こちらもCHECK>
「骨粗しょう症」対策は40代から!老け顔の原因は「骨」にアリ?

また、真皮には「膠原線維(コラーゲン)」と「弾性線維(エラスチン)」という2つの線維があって、それが伸び縮みすることで皮膚のハリを保っているわけですが、これも年齢とともに衰えて、たるみを引き起こします。

――セルフケアでたるみを改善することはできますか?

マッサージや表情筋を鍛えるエクササイズが、改善につながることもあります。目の周りを囲むように走っている「眼輪筋(がんりんきん)」は、1日平均20,000回もまばたきを繰り返す働き者ですが、腕や足の筋肉と同様に、加齢によって弱くなります。そこにパソコンやスマートフォンを長時間見ることによる眼精疲労が加わると、その働きはますます弱まってしまうのです。

ですので、目を酷使しないこと、使いすぎてしまった場合はこり固まった筋肉をマッサージなどでほぐしてリラックスさせてあげましょう

目の下のクマ・たるみは生活習慣も大切

――マッサージなど、目の周りに直接アプローチすること以外に、日常生活の中でできるクマ・たるみ対策にはどういったことがありますか?

基本的なことですが、バランスのいい食事や十分な睡眠をとることや、たばこを吸わないことなどは、目の下のクマやたるみだけでなく、肌全体の状態を良くするためには欠かせません。その上で、正しいスキンケアや紫外線対策をしていただくのが効果的です。

――体の内側からもきちんとケアしていくことが大切なんですね。

そのとおりです。目の下のクマもたるみも、ある程度年齢を重ねたら出てくるのは普通のこと。けれども、日常的にケアすることで進行のスピードを緩めることはできます

規則正しい生活といった基本的なことを踏まえた上で、今回ご紹介したケアを取り入れていただくといいでしょう。


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東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ


SUPERVISERこの記事を監修した人

上島先生

PROFILE

上島 朋子 (かみしま ともこ) 医師

医学博士
専門分野:皮膚科

1992年新潟大学医学部卒業
東邦大学医学部大森病院、栃木県立がんセンター、財団法人鎌倉病院皮膚科部長を経て2016年より東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ勤務、神奈川美容外科クリニックでは10年間非常勤医師として勤務、2018年5月よりノアージュ院長に就任。病理学の研究を経て皮膚科医になった経歴から、「肌」という繊細な臓器をしっかりと見つめ治療・施術を提供することをモットーとする。「肌の健やかな美しさ」にこだわり、疾患の治療から先端美容医療、そして再生医療の研究まで手がける。

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※掲載している情報は、記事公開時点のものです。

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