【フェムゾーン記事まとめ】更年期によくあるトラブルと知っておきたいケア方法

日常生活の質を低下させる、不快なフェムゾーントラブル。更年期世代をはじめとする多くの女性たちが、何かしらの悩みを抱えながらどこに相談していいかわからず、一人で抱え込んでいることが多いといわれています。

そんな女性たちの一助となれるよう、フェムゾーンのよくある悩みや、更年期・閉経後に起こりやすいトラブルとその対策、普段から心掛けたい正しいケア方法などについて、過去数回にわたって取り上げてきました。

ここでは、浜松町ハマサイトクリニックの医師・吉形玲美先生に取材したフェムゾーン関連の記事を、まとめてご紹介します。

フェムゾーンの3大悩みの原因と対策

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多くの女性が抱えるフェムゾーンの悩みとして、ヒリヒリした感じや、何ともいえない違和感といった自覚症状が出る「痛み」、慢性化すると精神的なダメージも大きい「かゆみ」、腟のバリア機能が失われたり、尿もれが増えたりすることによって発生する「におい」の3つが挙げられます。

女性ホルモンの分泌が減り始める更年期以降の女性の場合、洗いすぎて腟のバリア機能まで洗い流してしまうことや、雑菌やウイルスによる皮膚・粘膜の炎症などが、これらの悩みを引き起こすそうです。

下記の記事では、フェムゾーンの3大悩みを1つずつ取り上げ、その原因と対策、普段からチェックしておきたいポイントについて紹介しています。

フェムゾーンの痛みの原因は?更年期以降の悩みを医師が解説
フェムゾーンのかゆみがつらい!更年期以降の悩みを医師が解説
フェムゾーンのにおいが気になる...更年期以降の悩みを医師が解説

フェムゾーンケア、正しくできていますか?

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性に関する話題をタブー視しがちな日本では、諸外国のようにオープンにフェムゾーンについて話し、親から子へ正しいケアを伝える習慣がありません。どちらかといえば、自分のフェムゾーンを見たり、さわったりすることすら「いけないこと」として、抵抗を感じる傾向にあるようです。

そのため、フェムゾーンのトラブルに悩んでいても人に言いにくく、自己流で誤ったケアを続けた結果、症状が悪化して苦しむ女性も多いのだとか。

しかし、毎日多くの刺激物にふれるフェムゾーンは、本来なら顔や髪と同じように丁寧にケアすべき場所。痛みやかゆみ、においといったトラブルを予防するためにも、きちんと向き合いたいものです。

フェムゾーンをすこやかに保つには、まずはフェムゾーンの構造を知って、正しいケアをすることが肝心。具体的なケア方法については、こちらの記事でチェックしましょう!

フェムゾーンの洗い方は女性の基本知識!医師が教える正しい方法

知っておきたい更年期のフェムゾーントラブル

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女性の一生に大きく関わる女性ホルモン。その分泌量が減少し始める更年期には、心身にさまざまな影響が現れます。すぐに思いつくのは、ホットフラッシュや手足のしびれ、動悸、めまい、不安感やイライラ感といった症状ですが、実はフェムゾーンのトラブルもそのひとつ

フェムゾーンの潤いや、雑菌・病原菌の繁殖を防ぐ自浄作用は、女性ホルモンによって維持されているため、その分泌量が低下するとともに、フェムゾーンにも更年期が訪れるのです。

痛みやかゆみ、乾燥など、違和感を放っておくと、生活に影響を及ぼしたり、腟内や外陰部の病気につながったりする可能性も...。

下記の記事では、「フェムゾーンの更年期」に気付いたときにとるべき対処法について紹介しています。

フェムゾーンにも更年期がくる!?女性ホルモンによる体の変化
おりものの色やにおいが更年期で変化?女性のデリケートな悩み対策
腟に何か挟まっている?尿が出にくい!フェムゾーンの違和感の謎

性交痛や腟萎縮...閉経後のフェムゾーントラブルの改善法

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女性の体にとって大きな節目となる「閉経」。

生理が来なくなり、毎月のわずらわしさから解放されたり、更年期の諸症状が落ち着いて気分良く過ごせるようになったりする一方、これまで体を守ってくれていた女性ホルモンの分泌量が激減することによる不調や疾患のリスクが高まるため注意が必要です。

代表的なのは、血管が弱まることによる心血管系の疾患や、骨密度の低下による骨粗しょう症、肌の水分量の低下によるたるみやしわといったものですが、女性ホルモンの影響を受けるフェムゾーンにもトラブルが頻発しやすいそう。

新しいライフステージを幸せに過ごすためには、早めの対処が大切です。閉経後に目立つフェムゾーンのトラブルとその改善法を、下記の記事でチェックしましょう。

性交痛など更年期世代の性生活の悩みは、婦人科に相談!
「腟萎縮」はなぜ起こる?閉経後のデリケートな悩みの解消法
閉経後になりやすい膀胱炎、その原因と予防法を医師が解説

正しいフェムゾーンケアが生活の質アップに貢献!?最前線の研究に迫る

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フェムゾーンのトラブルは「GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)」と総称され、現在、さまざまな角度から研究が進んでいます。

吉形先生の研究発表では、フェムゾーンケアの継続が、腟内環境に好影響を与えGSM症状を改善させるという結果が示されました。注目の研究発表をまとめたこちらの記事をご覧ください。

正しいフェムゾーンケアが腟内環境に好影響を与える?注目分野の最前線を走る吉形先生の研究発表をレポート!

浜松町ハマサイトクリニック・吉形玲美先生より
フェムゾーンにより意識を向けて、正しい知識を身につけてほしい

女性の体は、一生を通じて女性ホルモンの影響を受け続けます。特に40代以降の女性は、ホルモンバランスの変化によって、フェムゾーンが乾燥しやすい状態に。これが、痛みやかゆみといったトラブルの原因になることもあります。

「自分のフェムゾーンを見たことがない」という方も多いですが、まずはフェムゾーンに意識を向けること、そして正しい知識を持ってケアを継続することが、さまざまなトラブルの予防につながります。肌や髪をケアするのと同じように、フェムゾーンも適したソープや保湿剤で正しくケアすることを心掛けましょう。


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浜松町ハマサイトクリニック
ハイメディック東京日本橋コース

SUPERVISERこの記事を監修した人

吉形先生

PROFILE

吉形 玲美 (よしかたれみ) 医師

医学博士/日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
専門分野:婦人科

1997年東京女子医科大学医学部卒業
産婦人科臨床医として医療の最前線に立ち、婦人科腫瘍手術等を手掛ける傍ら、女性医療・更年期医療の様々な臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、2010年より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院婦人科専門医として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事。更年期、妊活、生理不順など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。
2022年7月「40代から始めよう!閉経マネジメント」(講談社刊)を上梓。
2023年9月より「日本更年期と加齢のヘルスケア学会」副理事長に就任。

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※掲載している情報は、記事公開時点のものです。
レミ先生の診療日記
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